2022-01-01から1年間の記事一覧
最近、昔を振り返っている。つくづく、生き続けるというのは、罪を重ねることのように思う。そして、僕はその罪を告白しなければ気が済まないような性格でもあるらしい。梶井基次郎のノートにも似たようなことが書かれてあったような気がする。どうしようも…
日光の下の朝は澄んでいた。私はいつも自転車の物置小屋のベンチに座っていた。今日も裏の廃屋から発情期の猫がひっきりなしに交尾を求めていた。部活動の練習に励む掛け声が、神社のちょっとした杉林の向こうから聞こえてきた。眼前の教習所はまだ営業時間…
トイレの修理を頼むというのは、自罰的な気持ちになりがちである。私はこの数時間、わずか40分ともかからない時間を過ごすために、全力で掃除に勤しんだ。大抵私のような人間は、部屋を前衛芸術にしがちなのである。修理屋にチクチクと小言を言われながらも…